Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ちがうだろーっが!失敗に学べよ。

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 今からかれこれ35年前、義父が大晦日の早朝に相澤病院(松本市)で亡くなった。享年59歳。土地柄、葬儀までの段取りがややこしく、葬儀社との打合せ、親戚や弔問客への挨拶や接客に忙殺されたことを思い出した。当時30歳そこそこ当方、体力には自身があったが気遣い、気配りには細心の注意を払った。これには、ズブな素人の当方も相当に参った。

 

    出足から、弔事の話から入ってしまいましたが、まあ正月三が日も過ぎましたので、通常モードに転換します。お許しくださいね。

 

 親戚の中に長老がいて、あれこれ仕切るのだが、何せ当方が一番若いモンだから、指示を受けるのは専らこのア・タ・シ!。でも、その土地の風習や慣わしが分っている長老だけに、御大の指示どおりにしていれば、まず間違いは起こらない。そうした意味では、経験豊富でいろんなことを体得しているモンは、さすがに現場や窮状に強い。

 

 いまや、団塊の世代がリタイアしてからというもの、技術や勘所が伝承されないまま、至る所で現場が立ち止っている。最近の人事採用場面で「即戦力」とか「現場力」の言葉が頻繁に使われるようになったのも、そんなことが背景にある。

 

 農林水産業、製造業、サービス業然り、教員や警察官(刑事)など、など、あらゆる場面で閉塞が起きている。どんな場面でもベテランはヤマ感で動いても結果は期待を大きく裏切らない。

 

 翻って今の時代はというと、温室育ちのボンボンや使えないバカな中堅や上司が多いモンだから、何回も何回も同じ失敗やミスを繰り返す。次に、これをやったらヤバイとは思わず、先輩や周囲からの指導やアドバイスを簡単に聞き流してしまう。

 

 即ち「失敗に学ばない」「失敗に学べない」「失敗から学ぶことができない」のだ。だから、派遣社員や新入社員にもバカにされる。

 

 当の本人が緊張感を持って対処しない(俗に云う「懲りない人」)限り、周囲がいくら「ちがうだろー!」「ちがうだろー!」と注意したところで現場は一向に改善されない。

 

   失敗は失敗でいくらしてもいいが、取り返しのつかないことになったり、命取りになることさえある。つまり、「同じ失敗・過ち」は絶対に犯してはならない。

 

(今日のおまけ)

 大病の末に義父が大晦日に亡くなったのはどうしようもないことだが、ご遺体をご自宅に引き取った後が大変だった。

 

 正月早々からの弔事は縁起が悪いので、松の内は火葬場もセレモニーも開場せず、義父の葬儀は延々と引き延ばされた。自宅の和室と居間の間にある欄間を新聞紙で目貼りして、昼には地元燃料店の「サンリン」からドライアイス仕入れ、せっせっと汗をかきながらご遺体を冷やす。そして毎夜、毎夜、枕元の線香を絶やさず仏さんのお隣で当方が添い寝、極寒の信州、口にするのも厭になるほど、とても寒〜い思いをした。

 

 当時、親戚の中では最年少の当方、長老の御大から云われたことは何でもやった。だからこの年になった今、そのことが少しだけ役に立っている。

 

 「お別れ」は誰にでもいつか突然やってくる。それは仕方のないことだが、一瞬、一瞬を大切にしていないと後悔が残るだけ。時計の針は戻せない。