Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

モグラたたき

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    最近、メディカルな話題が多く恐縮しているが今日もその類のお話。

 

   がんは転移・再発するから怖いと言われる。手術では、がんを全て取り除くことが出来ず今や民間療法が大流行だ。原発巣を完全に取り除くことは難しく再発リスクを常に抱えることになる。それに転移巣を早期発見しても他の部位にも転移していることもある。

 

    人間が持っている免疫力や、がんのアポトーシス(自然消滅)によって、がんが発症する前に消失してしまうこともあるが、一度がんが発症すれば、まず、治療によって寛解はしても完治することは中々難しい。つまり、医者はそのことをはっきりと口にはしないが、原発巣と転移巣を完全には除去することが出来ないのが医学界の常識だ。

 

    がん細胞は血液やリンパ液の流れに乗って、すでに他の部位へ転移してしまっているケースも多いため、転移の有無を確認するには術後5年生存率が一つの目安となる。それぞれのがんは転移する臓器が決まっているといわれるが、特に多いのが肺に転移する場合が多い。

 

  がん摘出手術では廓清術と言って、遠隔転移を予防的に防ぐ手立てとして、原発巣周辺のリンパ節を取り除くことも多い。

 

    一般的にがんはX線やCT検査で見つかるまでに10~15年ほどかかると言われていので、切除して5年以上経って、転移再発がんが見つかることもよくある。腕のいい医者なら検査によって、原発性がんなのか転移性がんなのかの区別が容易につくとも言われている。

 

    逆に、原発巣が見つかる前に転移がんが見つかる場合もあって、その場合は、必ず体のどこかに原発巣があることになる。昔、部下で亡くなった30代の女性社員がいたが、日頃から偏頭痛がひどく、ある日、脳検査をしたら脳にクルミ大の転移がん(脳腫瘍)が見つかった。開頭して1つだけ腫瘍を摘出しすぐに閉じてしまった。それから2週間も経たないうちに彼女は逝った。社に提出された診断書を見た時には流石に驚いた。病名欄にはなんと「子宮がん」と記されていた。つまり、脳腫瘍の原発巣は子宮がんで、それが脳に遠隔転移したものだった。

 

   生検(バイオプシー)・細胞診が始まっても病理検査をする前に治療が始まることもあるらしく、こうなると最後の砦は、やはり大門未知子(ドクターX)しかいない。

 

(今日のおまけ)

 川島なお美に始まり、最近では小林麻央と民間療法に頼る患者が多くなってきた。手術を受けるか受けないか。術後のQOL(生活の質)を考えた時、患者本人と家族は大きな判断を迫られる。当然のことながら、外科医が外科手術をしなくなったら医療技術の進展もなければメシも喰えなくなってしまう。

 

 どちらが良いのかは読者の判断に委ねるが、2人に1人が「がん」に罹る時代。歳に限らずその時に備えて、今から覚悟を決めておいた方がよさそうだ。