以前にもお伝えしたが、田舎に帰省するたびに空が広く感じる。気のせいかと思いきや無人家屋や老朽化したビルが次々取り壊され、視界が広くなっているのは気のせいではなかった。車窓から見る街並みは確実に滅び行く様を呈している。
例えば、大型店舗でならしたJR前橋駅前のイトーヨーカ堂(掲載画像)の閉店後の駅前は閑散とし、これが県都かと目を疑うほどの衰退ぶり。出店当時は好立地ということもあって来店客数も売上げも伸び、出店に伴う従業員採用で雇用面でも好循環が続いた。だが、デフレの進行により、次第に売り上げは落ち込みやがて同店(民業)は当地から撤退した。やけにガラス張りの群馬県庁(官業)だけが一際その高さを誇るという皮肉な光景を作り出している。
国内外ともに、流通、アパレルに限らず閉店、撤退や閉鎖が相次いでいる。トイザらス、ギャップ、マック、シダクッスやアオキも閉店ラッシュだ。そりゃそうだわな!スーツ着て仕事をする業種や職業がいくらあるか?お堅い役所や金融機関でさえ今の時代、クール・ウォームビズとかでカジュアル化が進んでいる。多様化する時代に、柔軟に身の丈を合わせられなくなった企業や組織は撤退、廃業、閉鎖、閉店に追い込まれるのも仕方あるまい。
この先、いくら値段を下げても消費は伸びないと確信する。つまり景気はこの先「しばらく」どころか「一向に」良くならないのは確実。待ってもダメ!別れた女房(彼女)はいくら待っても二度と戻ってこないことを肝に銘じよ。
それに、いつか所有不動産価格が上がると信じ続けている投資家。いまでもタワマンを何部屋も持ち続ける国内投資家を裏目に中国資本は早々に損切り処分し、広大な北海道の荒野に投資しているという。しかも、地勢を利用して外部侵入(覗き見)ができない場所を買い漁っているという。地方の空洞化を巧みに利用して次々と外国資本が蝕んでいる。地方ばかりかと思いきや都内の駅前には中国に限らずインド、パキスタン料理店が多いこと多いこと・・・。
身内で共食いしているうちに、いつの間にか外国資本にこの国が乗っ取られるのもそう遠くはない。お人好しで能天気な日本人が地球上から消えるかも知れない。
(今日のおまけ)
以前、季語のあとに「・・根岸の里の侘び住まい」と挙句を続けると俳句になることをご披露した。今の季節なら「月浮かび根岸の里の侘び住まい」となる。和歌なら挙句に「それにつけてもカネの欲しさよ」を使う。「身を案じての医者通いそれにつけてもカネの欲しさよ」。
今週月曜日、ご入院と相成ったN御大は術前発熱で手術延期。発熱原因が虫垂炎や扁桃腺炎であれば延期しないのだが、延期は医療ガイドラインに沿ったもの。
一時帰宅して仕切り直し、気を揉むほど体に悪いことを知りつつ、ご当人のお気持ちは痛いほどわかる。「術拒否て平井の里の侘び住まい」。