ホークスの内川聖一、カープの鈴木誠也、サッカーの中村憲剛も、殺陣の上手かった片岡千恵蔵もそうだった。バッティングでは右打者の場合左肩を開かず引いて、畳んでスイングする。サッカーでは憲剛曰く、インステップで振り蹴らないで止めて適確なパスやシュートをする。そして、千恵蔵も大刀を抜くときには、刀を抜きたがる前に、静かに左腰を引かないと、鞘から刀が抜けないという。
振り被って投げたり、フォロースイングばかりを気にしていると型はいいが結果が残せない。体を自然に止められるというか、流れながらそこに体を残しながら置いておく。早々に分っていてもこれを体得するには相当な努力と練習が必要だ。
スマイルジャパンのGK藤本も小さいころからポジションを替え、最後に辿りついたのがGKだった。しかもアイスホッケー(IH)をやり始めたきっかけはお父さんだったらしい。お父さん自身もIHをやりたかったが危険なスポーツの烙印を押されて夢が叶わず、その夢を実現すべく独学で技術を学び、自宅に1千万円もする簡易練習場を造りその夢を娘に託した。それが叶い来年ヒラマサ(平昌)五輪に出場する。オメデトウ邦菜!!
技術と心にかかる「残心」とは日本の武道および芸道において用いられる言葉で残身や残芯と書くこともあるそうだ。文字通りに解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示すことらしい。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。力みだけのプレイや人生からは実績はおろか充実感さえも残せない。
(今日のおまけ)
一昨日は、(元ロッテ監督のボビー)バレンタインデー、昔は両手に手提げ袋に入りきらないくらいの手作りチョコやプレゼントをもらった。家に帰ると、女房や子供たちから今年は多いの少ないのと、相伴にあずかっていた。その一方で貰たチョコの数は、徳兵衛の人気や義理を含めた好感度のバロメーターでもあった。
年々、数は減り続け最後の贈り物はアロマ(お香)だった。そして退職後の今は誰からも何一つ届かなくなった。この時期に来るのは、訃報ばかりが届く。唯一の救いは、孫の笑顔だ。