Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ご寿命

  

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   定年退職する数年前、突然、傍系会社の出向を命ぜられた。社員6名足らずの小さな会社だったが、年商は6億円近くもあった。いろんな企画や商品を取り扱ったが、誰も見向きはしてくれず。黒字は維持したものの最終的には親会社の役員や社員からも見放された。

 

 ➍コーナー過ぎの人生。ダメモトと思い奮闘努力もその甲斐なく。敗残兵に。ただ、出先でも奮闘できる自信のあった自分にエールを贈りたくて、出向時、早々に「横浜元町・キタムラ」の男性用ビジネスバックを買い求めた、当時の価格で3万円超もした。久し振りの高額出費に気分も高揚した。

 

 そのバックは、不具合があればキタムラが修理代を見積もってくれてすぐに対応してくれた。値段は、値段だけのことはあって、アフター・サービスは満点で、その後、店員とも顔見知りとなり上得意さま向けのセールのご案内まで戴くようになった。

 

 購入した時から、バックの革の取っ手が切れたら、サラリーマンと同じく寿命(引き時)だと思って、捨てるつもりでいた。けれども、先に徳兵衛の取っ手が切れ現職引退が決まってしまった。 

 それでも、退職後もそのバックを愛用してきた。ここにきた、両側の革の取っ手がいよいよ口を開けてきた。革が切れてしまうのは、もう時間の問題だ。サラリーマン時代をただ一人、雨の日も、風の日も、生活が荒れた時も、仕事が上手くいかなった時も、一緒に戦ってきたくれた「戦友」ともいうべき愛用品のバック。好きな方とお別れするより、はるかに辛い。

 

 (今日のおまけ)

 そこで、三択。①バックを新品に買い替える。その理由は、いたって簡単。ステータス維持のためブランド品を買い揃える。②取っ手に布テープ巻いてバックを騙しながら使い続ける。これには長短があって、周囲には、物を大切にする愛好家と見えるが、辛気臭い田舎芝居にも見える。③取っ手が切れたら、それこそご寿命。と、思い切って捨てる。なぜならバックが一つもない訳ではないので、今、持っている違うバックを代用し身辺整理を進める。①は、「現役社員の志向」、②は、「嘱託社員の志向」、③は、「無職・高齢年金受給者の現実」。

 

 さて、この愛用のバックと持ち主が、恋人同士、夫婦、友人・知人や先輩・後輩の関係だったらどうだろう?それでも、「女房と畳は新しい方が良い」てっか?